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2014年4月17日

ちいさな集まりvol.2「羊の毛を紡いで織るコースター」その2を終えて

2月の前回は、吉田麻子さんをお迎えし、羊毛の原毛を洗うところから紡ぐまでの工程を体験しました。(その時の様子はこちら→をご覧ください。)
今回は紡いだ糸を使ってコースターをつくりました。

手軽に家でもできるようにと吉田さんがダンボール織り機を作ってくださいました。
先ずは縦糸をかけます。そして横糸。
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初心者でも横糸を使い分けることで好みのものをつくることができます。
自分たちで紡いだ糸もあるのですが・・・、吉田さんの糸(画像中央)が素敵なのでどうしてもこちらの糸を使いたくなります。
手織りしながら楽しくおしゃべり。みなさん順調に織りあがりました。
次は縮絨(しゅくじゅう)、フェルト化させます。
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織りあがったものに弱アルカリ性洗剤を溶いたお湯を含ませ、ビニールの上から表面をこすります。約10分ほど続け、次は手ぬぐいでロール上にくるみ、縦横にころがします。こうすることで糸同士がからみあい、離れなくなるのです。
羊毛の性質「羊毛やその他の獣毛繊維は、水やセッケン液などを含ませたり、熱、圧力、振動などを加えると繊維が互いに密にからみ合い離れなくなる」を利用しての方法です。

みなさんの仕上がったコースターそれぞれ。

みなさんの仕上がったコースターそれぞれ。

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カテゴリー:ちいさな集まり, 未分類 |  コメント (0) |  投稿者:兵藤 由香

2014年2月25日

ちいさな集まりvol.2「羊の毛を紡いで織るコースター」その1を終えて

吉田麻子さんをお迎えし、今回は羊毛の原毛を洗うところから、紡ぐまでの工程を体験しました。

吉田さんによると、やり方は人それぞれであるそうで、インターネットで検索をすると世界中の人がYouTubeにその方法をアップしているとの事、興味深いです。

刈られた原毛に触れる機会はなかなかないものです。野生の生き物の毛、やや動物園の匂いがします。これを米ぬかを溶いたお湯に入れやさしく押し洗いし、しばらく置きます。

次にお湯ですすぎ、再度お湯のなかで小房にとり、汚れ(土、砂、草、フンなど)を落としてゆきます。
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その後脱水し(今回は洗濯機の脱水機能をつかいました)、干します。この段階で当初の色よりだいぶ白くなりました。鼻が慣れてくるのかもしれませんが、匂いもさほど気にならなくなります。
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乾いた羊毛からさらに汚れを除きます。かさかさだった手が程よくしっとりしてくるのは、毛の油分のおかげです。吉田さんからうかがいましたが、羊油というものが販売されていて、乾燥にも肌トラブルにもリップクリームとしても重宝しているそうです。オスのほうが脂っぽい、産後のメスはあまり油分がないかも等、面白い話もうかがいました。
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石巻で吉田さんがワークショップをおこなった時、「この合間にぽつりぽつりと震災の事を話してくださる人がいらっしゃったのです。人って目をみては話しづらい事も、手元をみながら作業していると話せることもあるのかもしれないと思いました。」とおっしゃったのが印象的でした。

次は、きれいになった羊毛を、
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表面に針を植えた大小のローラーを組み合わせたカーダー/ドラムカーダー機に通し、ほぐします。
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このととのった状態から紡ぐ作業にはいってゆくです。
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使っているスピンドルは吉田さんが石巻でつながりをもった方々がつくってくださったものです。
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吉田さんのお手本を見ていると、するする~と撚りをかけ、すーっと一定の太さの美しい糸ができてしまうのですが、初心者はそうはゆきません・・・。

次回(3月29日)は、紡いだ糸からコースターを織ります。

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カテゴリー:ちいさな集まり |  コメント (1) |  投稿者:兵藤 由香

2014年2月7日

ちいさな集まりvol.2「羊の毛を紡いで織るコースター」

講師に吉田麻子さんをお迎えし、羊の毛を洗い、紡ぎ、織るまでを体験する、ちいさな集まりをひらきます。羊毛に触れながら、楽しみながら学びたいと思います。

1回目は糸を紡ぐまでをおこないます。終わらなかった分は2回目までにご自宅で紡いできていただき、2回目に織りを完成させます。

      日 時 : 1回目 2月23日(日)13-16時 梳く。紡ぐ。
                    2回目 3月29日(土)13-16時 織る。縮じゅうする。完成。
                ※1回目の10-12時に毛を洗います。参加可能な方はどうぞご参加ください。
      人 数 : 5名
      参加費 : 7,500円(全2回分)スピンドルと材料費込です。
      持ち物 : 手ぬぐいやタオル

材料と道具は宮城県石巻市周辺のものをつかいます。
ご自宅でもできるように、ダンボールを織り機にします。

参加を希望される方は、メール(hyodo@kurashinodogu.jp)にてご連絡ください。
お問合せのページからもメールをお送りいただけます。
よろしくお願いいたします。

吉田麻子さんについては、前回かわら版もご覧ください。

◆吉田麻子さんのHPはこちらです http://hopa.web.fc2.com/

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©Akiko Tobu

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カテゴリー:ちいさな集まり |  コメント (0) |  投稿者:兵藤 由香

2014年1月29日

吉田麻子さんのこと

          k-yoshida201401©Sayaka Kikuchi

昨年12月に「羊毛から糸づくり、織りまで自分でやっている友達がいるの」と友人が吉田麻子さんを紹介してくださり、ご縁がつながりました。

吉田さんは長岡造形大学テキスタイルデザインコースで学ばれました。織をしたくて入学をされたのではないそうですが、2年生の時に初めて織り機で布を織ったときの体験が織への道につながっているようです。織るうちに、糸や繊維も信頼できるものを用いたいと思われるようになり、糸紡ぎを学ばれ、現在はご自身で羊毛を紡ぎ、ある時は染めもなさっています。

制作のほか、専門学校で教える仕事もなさり、2012年からはTohokuCraftのメンバーとして石巻市で活動を続けています。2013年2月、石巻市の日和アートセンターで羊一頭分の原毛を洗って糸にするまでの工程を公開制作され、その時に羊を飼っている方、木工でスピンドル(毛糸を紡ぐ道具)を作って下さる方、編み物を教えて下さる方などと出会います。

「石巻市民の方々は好奇心があって、いつも新しく学びたい方がきて下さいます。きっかけは震災でしたが、長く深く、ものを作る楽しさを一緒に感じて行きたいと思っています。このような機会を得ることができ、とてもありがたいと感じています。」とおっしゃる吉田さんのお話をうかがい、被災地とのいろいろなかかわり方、支援のあり方があるのだと思いました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA                                                                                                ©Asako Yoshida
吉田さんによる紡ぎ・染め・織りのマフラー。ありそうでない色。優しさを感じます。

吉田麻子さんをお招きし、ちいさな集まり vol.2「羊の毛を紡いで織るコースター」をひらきます。原毛を洗うところから織って仕上げるまでを、羊毛に触れながら、楽しみながら学びたいと思います。詳細は次のかわら版に掲載します。


◆吉田麻子さんのHPはこちら(→)です

◆TohokuCraftとは
 2011年3月11日、東北地方を中心に起きたM9の地震とそれに続く大津波により、多くの人の貴い生命と生活が、一瞬にして奪われました。私たちは、アートや建築デザインなど、ものづくりに携わる有志とともに、震災2ヶ月後から宮城県の避難所を訪れ、そこで被災された方たちと一緒にニットや枕などの日用品を作る手作りの会をスタートしました。現在は、主に石巻市内の仮設住宅の集会所で、簡単な洋服作りや糸紡ぎ+編み物の会を開催しています。
 長く続く仮設住宅での暮らしのなかで、自分のために、誰かのために、手を動かして何かをつくることで、心を安らげて生きる力を取り戻していく、新しいコミュニティのなかで仲間を作っていく、その小さなお手伝いができればと思っています。
 また、報道されることの少なくなった被災地の現状をほんの少しでもお伝えすることができればと思い、訪問ごとにレポートを記録しています。(TohokuCraftのHPより転載しました。)

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カテゴリー:ちいさな集まり |  コメント (1) |  投稿者:兵藤 由香

2014年1月12日

寒中お見舞い申し上げます。

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寒い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

東日本大震災がきっかけとなり始めた「ちいさな集まり」。
2012年は石川昌浩さんの硝子花器に、フラワースタイリストの大寺睦子さんの教えのもと花を生けるというものでした。
昨年は会を開く事ができませんでしたが、今年は準備をすすめております。

2月と3月の2回で、吉田麻子さんを招いて石巻の羊毛の原毛を洗うところから、紡ぎ、織るまでをじっくり体験するワークショップを、
3月にはHazeさんを招いて、和蝋燭づくりをみなさんとおこないたいと思います。
詳細は後日お知らせいたします。

あの大震災を忘れてはいけないし、亡くなられた方々、遺族の方々へも思いをはせたいと思うのです。いままでとこれからを考えたいとも思っております。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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2013年12月12日

吉田麻子さんのマフラー

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カシミアxウールマフラー 16,000円

カシミアxウールマフラー 16,000円

吉田さんの手によって糸が紡がれ、染められ、織られたマフラーです。

上は、赤く染めたカシミアとウールです。
下は、素敵な青に染められた石巻の羊の毛と、麻とアイスランドのウールの繊維を混ぜて紡いだ糸で織られています。このウールは麻に似た張りがあり、麻との馴染みがよいとうかがいました。

この青、なかなか巡りあえる色ではないと思いませんか。
混紡した糸の色と合う色を心に浮かべ、その色を出せるまで何度も試されて出せた色だそうです。思い描いた色を忠実に再現できるよう毎回努めているとおっしゃっていました。

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ウールxウール+麻 20,000円

ウールxウール+麻 20,000円

お手入れやお洗濯が心配な方は、こちらをご覧ください。(吉田麻子さんのHPより転載)

 羊毛は、湿度を取り込み、また、放出する機能を持っています。それに併せて、水をはじいたり、汚れをつけさせない機能も持っていますので、毎回のお洗濯は必要ありません。お使いになりながら、長期しまうときや、そろそろ洗濯したいなと感じた頃に洗濯するのが、いちばんだと感じています。
 洗面器などに、製品がゆったり動くくらいの湯(ぬるま湯)を張り、規定量の中性洗剤を薄めます。製品をいれたらそのままゆったり10分くらい入れておき、手でやさしく上から数回押します。そしたら、同じ温度の湯で2回ほどすすぎ、脱水機で1分程度脱水してください。
 おすすめは、お風呂に入るときに一緒に連れていくことです。お風呂に入りながら、洗面器の羊毛製品をながめるのも楽しい時間です。

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カテゴリー:入荷情報 |  コメント (1) |  投稿者:兵藤 由香

2013年12月8日

新たなご縁 

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「羊毛から糸づくり、織りまで自分でやっている友達がいるの」と友人が出会いをつないでくれました。それが吉田麻子さんです。そしてお持ちくださったマフラーの中に、吉田さんが紡いだ糸を使い京都で染と織をされている佐藤亜紀さんが織ったものがあり、この度おふた方と新たなご縁ができました。

吉田さんは長岡造形大学テキスタイルデザインコースで学ばれています。織をしたくて入学をされたのではないそうですが、2年生の時に初めて織り機で布を織ったときの体験が織の世界への扉を開けたようです。織るうちに、糸や繊維も信頼できるものを用いたいと思われるようになり、糸紡ぎを学ばれ、現在はご自身で羊毛を紡ぎ、ある時は染めもなさいます。

吉田さんと佐藤さんは大学の先輩後輩です。卒業から10年後、佐藤さんが吉田さんの糸を使ってみたいとおっしゃり、2012年の工房からの風に佐藤亜紀さんが出店された折、コラボマフラーがデビューしました。佐藤さんは、吉田さんの紡ぐ糸を「私にとっては糸の凹凸感が絶妙にここちよく大好きな糸です!本当にいつも楽しみに、使わせてもらっています。」とおっしゃっています。

そのお二人でつくられたマフラーがこちらです。

幅15cm、長さは約132~140cm 13,000円と14,000円

幅15cm、長さは約132~140cm 13,000円 一番奥は緯糸がカシミヤで14,000円

このマフラーについてうかがいました。
吉田麻子さん
佐藤さんがとても丁寧に織り、縮じゅうして下さっているおかげなのですが、絹の光沢と羊毛のマットな質感が、とても自然に馴染んでいて使いやすく、植物染めも羊の色に沿うように染めて下さり、光の深みがあると思います。気に入った質感を新しく生み出せたことは大きな喜びです。
佐藤亜紀さん
経糸に節の多い味のある絹糸を、緯糸には、吉田さんに紡いでもらったウール糸をつかいました。羊の毛のもつ力強さや個性を、そのままに生かせるように織り上げました。絹とウールが交わるならではの風合いを、使い込んで馴染んでいく変化と共に楽しんでいただけたらと思います。

経糸の絹は、たまねぎの皮、緑茶、樫の木などで染めてあります。この渋さ、男性も女性も素適におめしになれると思います。天然素材の植物染、手紡ぎ手織りの温かさと心地よさを実際にお手に取られ、首に巻いて体感してみてください。

素材を大事にしていることと、織りのおもしろさに夢中になっていることが私たちの共通している部分だとおもいます、とは吉田さんの言葉。お二人のサイトもご覧ください。

吉田麻子さんのHPはこちらです
佐藤亜紀さんのHPはこちらです

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