石川昌浩

ガラス/岡山県


用を求める仕事に美しさが備わり、それを人々に喜んでいただくことが世上の喜びであるという石川さん。そのガラスには、師匠である小谷眞三先生が教訓にされていたという「健康で、無駄がなく、真面目で、いばらない」(倉敷民藝館初代館長外村吉之介さんの教え)という流れを、感じます。

岡山で硝子と出会うまでは銀や鉄でもの作りをしていたそうです。こちらにはその分野を勉強するコースがなかったので硝子を始めたのがきっかけです。2008年の吹業10年を境に、わき目もふらず頑なに一直線だったこれまでのスタイルが少しかわってきたとの事。いろいろな見方、考え方が出来るようになるには、どっぷり浸かって10年という時間が必要なのかも知れないと話を聞いていて思いました。

「硝子は人がつくり出したモノで、土に還らない。このエコが叫ばれる時代に自分は不燃ごみをつくり出しているとも言える。出来るだけ少しの無駄も出ないように作業をし、少々の欠けたものは、お箸やスプーンを入れたり、花を入れたりして使うようにしている。」と話されたのが印象的でした。



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石川昌浩工房

工房内と工房を借りて技術を磨く学生さん。